裁判の非情と人情 (岩波新書)
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によって 原田 國男
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内容紹介 裁かれるのも「人」なら、裁くのも「人」のはず。しかし、私たちにとって裁判と裁判官はいまだ遠い存在だ。有罪率99%といわれる日本の刑事裁判で、20件以上の無罪判決を言い渡した元東京高裁判事が、思わず笑いを誘う法廷での一コマもまじえながら、裁判員制度、冤罪、死刑などをめぐり、裁判官の知られざる仕事と胸のうちを綴る。 内容(「BOOK」データベースより) 裁かれるのも「人」なら、裁くのも「人」のはず。しかし、私たちにとって裁判と裁判官は、いまだ遠い存在だ。有罪率99%といわれる日本の刑事裁判で、二〇件以上の無罪判決を言い渡した元東京高裁判事が、思わず笑いを誘う法廷での一コマから、裁判員制度、冤罪、死刑にいたるまで、その知られざる仕事と胸のうちを綴る。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 原田/國男 1945年鎌倉市生まれ。1967年東京大学法学部卒業。博士(法学、慶應義塾大学)。1969年に裁判官任官ののち、長年にわたり刑事裁判に携わり、2010年に東京高等裁判所部総括判事を定年退官。現在、慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授、弁護士(第一東京弁護士会所属)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
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長年刑事裁判官に従事してきた著者が一般人の知らない裁判官の仕事や裁判の舞台裏を、わかりやすく、時にユーモアも交えて綴ったエッセイです。裁判官はいくら勉強が出来て理論は完璧でも薄っぺらい裁判官になるだけであり、人生経験を学び社会の実情に通じた人物こそが真の裁判官に成り得ると著者は言います。そのためにも裁判官には読書や映画を積極的に勧めていて、そこから人間観察の力や世情を学ぶことを提示しています。もし被告人の立場なら世間を知らない冷徹な裁判官は御免だけれど、寅さんが好きな人情に通じた裁判官に判決してほしいというのが心情でしょう。ただ裁判官は人情だけで務まるわけがなく、豊富な知識と冷静な判断、人間の器の大きさなどが必要であることも、本書から掴み取ることができます。最も印象深かったのは、第三章「裁判官VS弁護士」です。多くの逆転無罪判決のその大半が灰色無罪だったこと、そして裁判官をやめた後、弁護士になった著者が、被告人に何度も接見することで、裁判官時代には得られなかったものが書かれています。私たち世間一般はつい有罪ありきで被告人を見てしまいますが、その姿勢は正しくないことを教えてくれます。裁判官という仕事に誇りを持ち、邁進してきた著者の、司法の世界を愛する思いが伝わってきました。
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